YouTubeの急上昇ランキングでは、毎日めまぐるしいほどのジャンルの動画が入れ替わっています。
社会情勢に関するニュースから、芸能人がYouTubeを始めた1本目の動画、はたまたスポーツ関連動画やYouTuberの人気動画まで様々です。
2020年4月6日、急上昇1位は「ヒカル」さんの「家が火事になって緊急避難した」と言う動画でした。
この動画が急上昇1位になっていると言う事実から見る、現代のコンテンツエンゲージメントについて深掘りしていきましょう。
まず、話題になっているのはこちらの動画です。
【緊急避難】寝てる時に火事が起きました…
12分に渡るこちらの動画。
内容は「ヒカルさんの住んでいるマンションの地下2階で火災報知器が鳴り、マンションの住人全員が避難をしている際に撮られた動画」となっています。
この状況ですらカメラを回すことをヒカルさん本人は「YoTuber魂」と表現していましたが、まさに身の回りに起きていることすべてをコンテンツ化すると言うYouTuberの体現者となっています。
こちらの動画、内容はさておき、急上昇1位を獲得していると言う事実があります。
他のクリエイターが練りこんで作られた動画を差し置いて、日常のワンシーン、アクシデンタルな動画が1位を獲得していると言う事実が物語っているものは一体なんなのでしょうか。
もはや視聴者は「企画」ではなく「クリエイターそのもの」を見ている
一つわかることとしては、練りこんで作られた「企画」よりもむしろ、クリエイターそのもののファンになっていることにより、身近な出来事の方が再生される傾向にあると言うことです。
この動画のサムネイルとタイトルを見て、どこか視聴者は「私の大切な人が危険な目にあっている」と言う感情から、動画を再生しています。
加えてどのような結末を迎えたかを確認するために、動画そのものの視聴維持率も非常に高く、結果として急上昇ランキングの位置を獲得するまでに至っているのです。
自分自身を好きになってもらう、多角的な視点で自分を見てもらうといったことがいかに大切かがわかる急上昇1位の獲得となりましたね。
急上昇のロジックや、急上昇からわかることなどの仕組みについては下記の記事で分析させていただいておりますので別途気になる方は参考にしてみてください。
「ヒカル火事」動画に対するコメント欄の反応
この状況に関して、コメント欄では様々な「安堵の声」を含む意見が飛び交っています。
「声かけなかったんですけど同じマンションの住人ってこと初めて知りました。本当に冷や汗かきましたね。迷惑になるかと思うので今後も話しかけはしませんがいつも動画で応援しています!」
と言う非常に紳士的なコメント、応援の声には1,400を超えるいいねがつけられていたり、
「もし、金庫があったとして、火災が起きた後掘り出す時に金庫の中に身分証明の物があれば、問題になり難いかと思います。」
といった災害時に備えて何をまとめておけば良いかといった有益なコメントもあれば、何より多かったのが
「LINEを見てヒカルさんの所にすぐに駆けつけるまえっさんめっちゃ優しい!」
「警報の誤作動で 本当に良かったですね。驚かれたかと思いますが避難訓練だったと思って 今後の対策をしておくといいですね。」
といった安堵の声やまえっさんに対する賞賛の声が数多く寄せられています。
まえっさんに関するまとめ記事や分析記事は、以下からご覧になることができますので興味のある方は是非参考までに見てみてくださいませ。
「災害対策」「冠婚葬祭」などが急上昇のトレンドを埋める日も近い
この動画が急上昇を獲得したことで、よりYouTuberの日常生活に視聴者が関心を持っていることが判明しました。
今後の急上昇では、大金をつぎ込んだ企画よりもむしろYouTuberの人生イベント、冠婚葬祭や社会的に意義のある動画が急上昇を締めていくのではないか、と筆者は予想しています。
世界で最も大きい動画プラットフォームにおける情報発信の方向性は、エンターテイメントからむしろこういった日常や有益情報にシフトしていくのかもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。
[…] ヒカル「家が火事」動画が急上昇1位を獲得したことで判明した世の中のト… […]