【コラム】リモートはYouTuberをどう変えたか。「対応力」に優れたクリエイターは?

2020年5月末現在、緊急事態宣言の解除により町へと繰り出す人が徐々に増えてきたように感じる今日この頃。

何事もなかったように歩き回る彼らを見て、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という諺が脳裏をよぎっている人々も多い。

忘れてはならないのは、社会を大きく震撼させたウイルスの蔓延と、それにより職を失った多くの人々。

そこには「YouTuber」もまた、変化を余儀なくさせられている苦悩の姿がありました。

「家から出るな」縛られる企画体制

外で釣りを楽しむ姿をメインにアップロードしている「釣りよかでしょう。」さんのチャンネルでは、自粛要請のタイミングとともに「活動休止します」と掲げられた動画がアップロード。

活動休止します

釣りよかさんに限らず、アウトドアで企画をアップロードしていたクリエイターのほとんどが、自粛要請に伴い「動画をアップロードすることすら」ままならない状態に追い込まれました。

YouTuberは立派な「職業」。過去動画の再生が回ればもちろん収入は発生しますが、新たな「商品」をアップロードすることができなくなってしまったこの期間に、収入が半減したというクリエイターも多く見受けられました。

動画が再生されても、いつもの「広告収入」は入ってこない

広告収入の金額は、需要と供給によって決定します。

言い換えれば、「広告を出したい」と思っている広告主と、「広告を出して欲しい」と思っているクリエイターとの数のバランスによって、その相場感が決定するということです。

自粛期間においては、「需要」である広告主が「広告なんかにお金を使っている場合じゃない」と減少し、「供給」であるクリエイターの数は変わらず。

つまり、一件あたりの広告単価は下落し、結果として同じ再生回数を叩いている動画でも、広告収益は大幅に減少するという事象が発生しました。

社会風刺をコンテンツとするクリエイターのシバターさんも、動画の中で自身の収入が激減していることをわかりやすく説明していました。

収入が激減してるYouTuberに優しくしてあげよう。

YouTuberに求められたのは、「家の中」の発想力・企画力

そんな中で必然的に求められたのは、「家の中で動画をどのように撮影していくか」という事。

実際には外に出ても大丈夫だと思っているYouTuberであっても、外に出て撮影を行うことは世の中の「炎上気質」に耐えられない。

となれば、いかに家の中で今までと同等の面白いコンテンツを切り出していくか。ここの部分の才能を大いに発揮したのが、トップクリエイターのヒカルさんでした。

「ビデオ通話しながらただただご飯を食べる」「家でラーメンを作る」「レペゼン地球のメンバーとオンライン飲み会をしてみる」など、「そこをコンテンツにするか」という日常を切り取ったシーンを巧みにコンテンツ化。

エミリンをおかずにウーバーイーツ食べてみた

いつもと変わらないどころか、企画によっては再生回数が自粛前を上回る動画が誕生するなど、圧倒的なカリスマ性を発揮しました。

キーワードは「トーク力」人間性の根幹がふるいにかけられた

家で撮影を行うYouTuberが直面したのは「企画に頼っていたのか、トーク力で人を惹きつけていたのか」という事実。

財力や企画力で動画をアップロードしていたタイプのクリエイターは、トーク力がなくとも発想力で勝負を仕掛け、動画の再生回数を回していました。

しかし家でできることに限界がくると、トーク力を持ったYouTuberとの力の差を見せつけられる羽目になったのです。

何気ない日常をコンテンツにしてしまう、まさに「お笑い芸人」並みのトーク力を持ったクリエイターが、この期間中に見事にかけられたふるいをかいくぐり、成功者の座を占めることとなりました。

変わりゆく世界、求められる対応幅

今回の事象でYouTuberに必要な能力として明らかになったのは紛れもなく「対応幅の広さ」。

避けられない緊急事態を前にしても、自分自身の「仕事」をどれだけ続けることができるか。

風当たりの強い世間からは、さながら「不労所得」のように捉えられることも少なくはないYouTuberの生き方。

しかし、その中には頭を限界まで使った生き残り競争が今この瞬間もなお続いているに違いはありません。

インターネットが誕生してから目まぐるしく変化していったインフルエンサー・ビジネスが作り出した「億万長者」は、これからも多様な変化を求められていくことに違いないだろう。

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