【コラム】YouTubeやSNSフォロワーがクレジットカードの審査適応。「SNS信用」が生み出す未来

2021年、インスタグラムやYouTubeなどのソーシャルメディアは全世界に広く認知され、「名刺交換」ならぬ「SNS交換」はもはや当たり前。

外国人に「インスタグラムを持っていない」と言えば、まるで生活インフラが止まっているかのような驚きのリアクションをされる世界だ。

その一方で、YouTuberなどのデジタルコンテンツクリエイターに対する認知は低く、経済・社会的な立場は弱いまま。

そんなクリエイターの経済的支援を目的とした取り組みがいくつか始まっており、「クリエイター・エコノミー」が本格的に拡大する素地が整いつつある。

米国ではSNS登録者が「信用」。クレジットカードの与信もSNSフォロワーで

「インフルエンサー専用クレジットカード」として話題になっているのがソーシャルメディア・クレジットカードのKarat。

米国ではクリエイターのソーシャルメディアの登録者や収益を信用として、クレジットカードが発行できる。伝統的な金融機関のクレジットカードに比べ、優遇的なサービスを提供している。

現在流通している「Karat Black Card」は、インフルエンサー向けのブラックカードと呼ばれ、クレジットカード比較サイトにも登場している。

動画制作のコンテンツ制作にかかるカード利用が可能で、購入額の3〜5%がキャッシュバックされるという。

このKaratを設立したのは米国YouTuberチャンネルの「TheRussianBadger(チャンネル登録者数:320万人超)」を運営するスペンサー・ドネリー氏らだ。

参考:スペンサー・ドネリー氏のチャンネル動画(TAKING OMAHA BEACH WITH A 1911 | Medal of Honor: Above and Beyond)

自信がクリエイターとして成功を収めたからこそ、クリエイターに対する支援や投資、インフラの整備に目を向ける。

資金難で苦しむ「才能あふれる」クリエイターを救済するファンドの一環として、クレジットカードは懐に優しい。

生活の一部と化したソーシャルメディア、日本のYouTube人口は6500万人を超える

前略プロフィール、mixi、MobageTown・・・2000年代前半には「若い人」のみが使うイメージが先行した「ソーシャルメディア」。

今では、年齢に関わらず利用者が増え、新聞やテレビがかつでそうであったように生活インフラの一部となっている。

その普及具合は、SNS市場の成長スピードから見てとれる。調査会社のIBIS Worldによると、米国のソーシャルメディア市場は、2021年前年比16.5%増の614億ドル(約6兆6780億円)となる見込み。
2016〜2021年までの年間成長率は21.6%と、驚異的なスピードで拡大していることがわかる。

体感している通り、この驚異的な成長は米国だけではない。日本のYouTube市場を見ても、ソーシャルメディアが生活インフラとなりつつあることがわかるだろう。

YouTubeが2020年12月末に発表したデータによると、日本のYouTube利用者は同年9月時点で6,500万人。

驚くべき事に、人口の半数以上がYouTubeを視聴していることが判明しているのだ。

また、自宅における時間が増えたことも起因してか、自宅でできる筋トレやエクササイズ動画や料理動画の視聴回数が400〜450%増加するなど、動画コンテンツが普段の生活に欠かせない存在になっていることも示唆された。

米トップYouTuberらが有望クリエイターに投資するファンドも

若者だけでなく全世代が利用するようになったソーシャルメディア。さらに基盤を強固にするには、質の高いコンテンツを一層拡充していくことが求められる。

 ソーシャルメディア世界最大市場のアメリカでは、この状況が大きく変わるかもしれない取り組みが開始されようとしており、その行方に多くの関心が集まっている。

アメリカでは、トップYouTuberらが駆け出しクリエイターらに資金を投じ、コンテンツ制作を支援する「クリエイターズ・ファンド」が次々と設立。

このクリエイターズ・ファンドは、コンテンツ創作初期に金銭的な支援を行うことで、YouTuberの将来の広告収益から配当を受け取る株式のような仕組み。
2020年に設立された企業・Creative Juiceがそれを主導し、資金を投じるトップYouTuberには、登録者6,200万人越えのMr.Beastなど、世界的な「トップクリエイター」のメンバーが名を連ねる。

Creative Juiceのウェブサイトによると、Mr.Beastことピーター・ドナルドソン氏は、有望なYouTubeクリエイターに2万5000ドル(約270万円)〜25万ドル(約2700万円)、計200万ドルを投じる計画だという。

日本でも元カリスマブラザーズのメンバーであるJJコンビが2020年の3月にベンチャーキャピタルを設立、資金繰りにいち早く目をつけたクリエイターとして話題を読んだ。

この取り組みの詳細はまだ明らかにされていないが、近日中にCreative Juiceから、どのようなクリエイターが投資対象になるのかなどの情報が発表されるとのことだ。

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